2013年7月2日火曜日

High Low Model(記事)

今日はコンディショニングについてのある記事についてのまとめと自分なりの考えを綴ります。



最近、あるブログで、”キツイトレーニングは必要か?”という事について触れてある記事を読ませて頂きました。

自分が思うとこ、キツイトレーニングが必要でなく、目的がはっきりとしている上で正しいトレーニングをするのがスマートな方法だと思います。 その結果で、アスリート自身がキツイと思うかどうかはプログラミングする上でのポイントではないと思います。コーチ自身が、”キツイトレーニングをしてきたから選手にキツイトレーニングをさせる” というのは問題です。



今日はこの記事を紹介します。

http://www.8weeksout.com/2011/09/13/high-low-training-mma-fight-magazine/
<High Low Training & MMA>

この記事の著者はJoel Jamiesonという主にMMAファイターのストレングス&コンディショニングコーチです。

High Low Modelとは、一つのトレーニングプログラミングの考え方です。

単純に、高強度運動の日(High Intensity day)と低強度運動の日(Low Intensity Day)を交互に組み合わせて、体力を向上させましょうっていうことです。


サンプルスケジュール(1週間)


ちなみに自分の大学(Southeast Missouri State University Athletics S&C Program)では

月曜:High
火曜:Low
水曜:High
木曜:Low
金曜:High
土曜:OFF
日曜:OFF

というスケジュールで行っています(今年の夏は分かりませんが...)

また高強度/低強度トレーニングのサンプルも


<低強度トレーニング>
・1から10までのスケールがあるとします。10が今まで行った運動で一番キツイと思うものをあてはめます。1にはカウチでテレビを見ながらくつろいでる状態を指すとします。低強度トレーニングの目安はその間の6くらい程度の強度での運動を指します。

・高重量ウエイト(90% of 1RM Squatなど)や爆発的な運動(プライオやオリンピックリフティングなど)は低強度日に含めない。

サンプルエクササイズ
・テンポインターバル
・8-12レップ範囲でのアシスタンスワークとなります(ダンベルロウなど)  
※テンポインターバルについては次回、触れたいと思います。

<高強度トレーニング>
・トレーニングは可能な限りハードワークを。上記の1-10のスケールでいうところの、9か10でしょうか。
・高重量を扱うウエイトや爆発的運動は高強度日に。
etc.

サンプルエクササイズ
・オリンピックリフト
・インターバルトレーニング
・高重量ウエイトトレーニング
etc.



1.なぜ高強度/低強度を交互に入れるのか?
 
    もし、平日5日(月-金)を全て高強度トレーニングとします。最初の2・3日(月-火・水)はそれなりに高重量をこなせるかと思います。 しかし最後の2日(木・金)となると、疲労がたまって、思うように高重量が持てない、高く跳べないなどが起こりうるはずです。

高強度日は個人の筋力・筋パワー向上の日です。身体がフレッシュな状態で高重量ウエイトやオリンピックリフトを行うのが、筋力・筋パワーを向上させるのに最適です。疲労が溜まった状態で行っても、身体がフレッシュな状態に比べて高重量は扱えません(危険です)。それでは筋力・筋パワー向上は望めません。

高強度と低強度を交互に入れることで、低強度日に身体の疲労を取り除くことができる。よって翌日の高強度日に良いコンディションでトレーニングを行える。


2.低強度日よりも完全休養の方が良いのでは?

  軽めの有酸素運動を行うことで、身体に溜まった乳酸をグルコースに変換できます。これを糖新生(Gluconeogenesis)と言います。ただ、乳酸は疲労の原因ではないとも聞きます。ここは、自分の勉強課題です。


3.低強度日をそんなに入れたら体力向上にならないんじゃないの?

低強度日は疲労回復が目的ですが、持久力向上の目的も担っています。
有酸素運動を用いて、Aerobic Energy System(有酸素系エネルギーシステム)を向上させ、それが結果として、体内の血流量増加、VO2MAX向上などに繋がり、体力向上が望めます。





<注意点>
有酸素運動だからといって、1時間ジョギングとかではありません。逆に長時間のジョギングは筋力・筋パワー減少、柔軟性減少といった負の面が存在します。


<感想>
このHigh Low Modelはシンプルながら、効率の良いトレーニングプランが組めます。私自身もこのモデルをある一定期間(3-4か月程度)利用しましたが、トレーニング自体に鬱になることなく、週の終わりになっても、そこまで酷い疲れがない状態で高重量ウエイトやオリンピックリフトを行えてました。
このモデルを学生・プロアスリートに使用するとなると、ちょっとした変化が必要かと思います。
オフシーズン中はシンプルに週5・6日のプランで交互に使えば良いと思います。
プレ・シーズンやイン・シーズンとなると、練習や試合が入ったりで、かなりモデルを変更せざるを得ないかと思います。

例として、そのチームがイン・シーズン中に週2日、ウエイトルームに来るとして、1日は高強度で、もう1日は低強度(20・30分有酸素/フォームロール/ストレッチ etc.)といったプログラムを組んでいくのが最善かと思います。





次回はテンポインターバルなどを含めた、低強度日用の運動プランを紹介したいと思います。





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