2013年9月16日月曜日

Book Review 2: Triphasic Strength Training 1

ボストンからミズーリへ帰ってきました。 秋セメスターは4クラスとウエイトルームでのお仕事は野球と体操のアシスタントです。


ちなみに自分が使っていた、パソコンは壊れました。 チョコレートミルクによる溺死です。 ですので、学校の図書館から更新しています。


最近、一つの書物を読み終えたので、そのレビューを綴ります。
読み終えたのは、Triphasic Strength Training by Cal Dietz and Ben Peterson.


この本は、ボストンに滞在している間に知りました。見学させて頂いた、Northeastern Universityの男子バスケットボール部がこちらのmethodを利用しているのと、Harvard Universityのフットボールチームのトレーニングにもこちらのmethodが組み込まれていました。


今回のブックレビューは長くなりそうなので、何回かに分けて投稿します。

最初に、このシステムについて、基本的な3つの概念があります。

1. Stress the human body (人体に負荷をかける)
2. Stress it often (負荷を頻繁にかける)
3. Stress it differently each time (毎回、違った形で負荷をかける)

この3つの概念を基本に身体がどう負荷に適応していき、身体を強くさせていくか。これはGeneral Adaptation Syndrome (GAS)という概念に基づいています。

GASには3つのステージがあり、Alarm Reaction, Resistance (Recovery), and Exhaustion (Sever overtraining)です。

Alarm Reaction
闘争・逃走反応、または、攻撃・逃避反応ストレスのかかる事態に対処するための自律神経系の働き)のことを指します。トレーニングによる強いストレスによって、筋肉とエネルギー基質は分解されます。上記は、強いストレスを身体が受けることによって身体の内分泌系の反応が引き起こします。例として、コルチゾールなどのストレスホルモンの分泌。

Resistance (Recovery)
これはトレーニング後に起こります。強いストレスを受けてダメージを受けている身体が、恒常性を保とうと、ダメージを受けた組織をインスリン反応によって回復させようというのがここのステージです。ストレスホルモンの量は正常に戻りますが、それは適切な休息時間を与えたのみの場合です。

Exhastion (SeverOvertraining)
このステージは、身体の分泌反応が鈍くなり、強いストレスに順応することが難しくなってきます。 このステージに陥るアスリートの身体は主に、神経系の障害、コルチゾールの上昇、睡眠障害、制限されたインスリン反応などが見られます。このステージはパフォーマンス低下のステージです。

このGASによって、3つの異なる結果が予測されます

①弱い負荷しか受けてないために、Resistanceを経験した後でさえも、身体は強くならないこと(ストレスを受ける前の状態に身体が戻るのみ)。Positive Adaptation(プラスの順応)に失敗。

②長期間の強い負荷を受けてきたために、身体がオーバートレーニング状態になり、結果パフォーマンス低下を引き起こす。Resistanceを経験するまえに、身体に強い負荷をさらに与えてしまうことでこの現象が起きます。

③短期間での強い負荷を受けることにより、適切なAlarm Reactionを引き起こし、身体が正常に回復する期間を設けることによって、身体がストレスに対して、プラスの順応を起こし、パフォーマンス向上につながる。


※本に載っているわかりやすい図を載せようと思ったのですが、見つけられませんでした。



ここでCal Dietzはストレングスコーチの一役割をこう述べています。

”A Strength coach is a stress manager."
"ストレングスコーチはストレスマネージャーであること”

選手のストレスをマネジメントしていくことによって、選手のパフォーマンス向上や怪我の減少をしていこうということです。

また、こうも述べています。
”Coach must NOT severely overtrain athletes. However, coach must overreach them to maximize their performance gains."
"コーチは選手を過剰にトレーニングさせては駄目である。しかし、コーチは選手のパフォーマンス向上のために彼らをオーバーリーチさせなければならない。”

※訳に自信はありません。

オーバートレーニングは上記の通り、オーバーリーチとは選手のパフォーマンスが低下し始める疲労ポイントまでトレーニングをさせる、持っていくという考えです。 



とりあえず一旦ここでストップします。続きはまた綴ります。

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